keyword

推し活

  • ステージドア

    推し活 / 現代

    彩乃がチケットの確保に成功したのは、日本時間の午前三時だった。 画面に「Confirmed」の文字が出たとき、声は出なかった。声を出してよかったのに、隣の部屋で母が寝ているから、とかそういう理由ではなく、そもそも喉が動か […]

    13,419字 / 約22分

  • 既出

    友情 / 推し活

    今日のFAVEやばすぎて語彙力全部ドームに置いてきた😭 鷲尾くんソロで息止まったしMCの「届いてますか?」で声出して泣いたのに後半関係者席のイケメンに気を取られて集中できなかった鹿野くんのファンサに手ふりふりしてた誰なの […]

    4,783字 / 約8分

  • 余味

    友情 / 推し活 / 日常

    コラボカフェのドリンクは、おいしくなくていい。 鹿野くんのイメージドリンクは「Sunshine Squash」と名前だけは洒落ていたけれど、中身はメンバーカラーの黄色にちなんだレモンシロップを炭酸で割っただけの液体だった […]

    1,998字 / 約3分

  • 接触面積

    友情 / 推し活 / 日常

    手のひらが、まだ熱い。 正確に言えば熱いのではなくて、熱かった記憶が消えないまま皮膚の表面にとどまっている。握手会の列を出て、エスカレーターを下りて、駅前のドトールに入って、アイスコーヒーを受け取って、席に着いて。その間 […]

    6,412字 / 約11分

  • 可聴域についての覚書

    お仕事 / すれ違い / 友情 / 推し活

    最近気になるグループがあるんだけど、と言ったのは私のほうからだった。 佐和がアイスコーヒーのストローから口を離して、目だけでこっちを見る。 「あの五人組?」 「なんでわかんの」 「最近売れてきた五人組なんてひとつしかない […]

    3,966字 / 約7分

  • 移り香

    推し活 / 日常 / 演劇

    一列目のほぼセンターだった。 チケットを三回確認した。発券したとき、電車の中、劇場の前。三回とも同じ席番が印字されている。見間違いじゃない。 客演を観に来ただけの自分がこの席にいていいのだろうか。この劇場に毎公演通ってい […]

    2,392字 / 約4分

  • 推し色不適合

    友情 / 推し活 / 日常 / 演劇

    開演四十五分前のドトールには、すでに戦場の気配が漂っている。 水澤瑞希は、向かいに座った友人の胸元を見て眉をひそめた。 「ねえ真帆。それ何色のつもり」 「え? 赤」 「……どこが?」 テーブルに身を乗り出す。真帆の着てい […]

    2,803字 / 約5分

  • サイト限定

    完結

    受信域

    アイドル / 推し活 / 現代

    推しの色が似合わない。推しの匂いが記憶に貼りつく。推しの声だけが、どんな日でも届く。握手の三秒で恋の回路が走る。五つの感覚が、それぞれのやりかたで推しを受信している。

    全5本+番外編 22,354字 / 約37分