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すれ違い

  • 誕生日

    すれ違い / 俳優 / 演劇 / 現代

    律の誕生日に、透はディナーを予約した。律が好きだと言ったことのある、神楽坂の隅の店だ。前日のうちにケーキも頼んでおいた。律の苦手な、苺の上にやたらクリームが乗っているのではない、ふつうのチョコのやつ。 当日、家を出る前に […]

    988字 / 約2分

  • ホールドアップ

    すれ違い / 俳優 / 現代

    ぶつかった拍子に、棚に置いてあった本やら小物やらが落ちた。神経を逆撫でするような破損音はしなかった。それに安堵している自分に、透はまた腹が立つ。 始まりは、いつもと同じだ。透が笑ったのだ。律が怒っているのに、それをなだめ […]

    946字 / 約2分

  • 湯通し

    すれ違い / 日常 / 現代

    コーヒーメーカーをもらった。 箱に入っていた。リボンはなかったけれど、無地の紙袋にきちんと収まっていて、少なくとも何かのついでではなさそうだった。ありがとう、と言った自分の声に嘘はなかったと思う。目の前で開けたら喜ばなけ […]

    1,328字 / 約2分

  • 原文

    AI / すれ違い / ディストピア / 現代

    谷口稜の仕事は、言葉の差分を数えることだった。 正確には、対話最適化エンジンの変換精度を検証するQAエンジニアという肩書きがついている。稜が毎日やっていることは、変換前と変換後の文章を並べて読み、変換が適切に行われている […]

    4,714字 / 約8分

  • なんか

    シリアス / すれ違い / ダーク / 現代

    奈津が足の小指をテーブルの脚にぶつけたとき、相馬は台所で麦茶をグラスに注いでいた。短い悲鳴のあと、うずくまる背中に「大丈夫?」と声をかけると、奈津は目に薄く涙を浮かべたまま笑って「大丈夫」と言った。 そのときの大丈夫は、 […]

    3,807字 / 約6分

  • 複雑なひとの話

    お仕事 / すれ違い / 現代 / 社会人

    「佐山さんって、複雑な人だよね。」 僕がそう言ったとき、後輩の丸山が怪訝な顔をした。 「……悪口ですか?」 「は? なんで。」 「いや、複雑って。」 「褒めてるんだけど。」 丸山はペットボトルのお茶を一口飲んで、それ以上 […]

    2,353字 / 約4分

  • ものさし

    お仕事 / すれ違い / 現代 / 社会人

    お弁当の蓋を開けながら、典子は向かいに座った女性をなんとなく眺めていた。 総務から異動してきた水野さん。来てまだ三週間ほどで、昼休みに誰と食べるか定まっていないのか、今日も給湯室の隅のテーブルにひとりで座っている。典子は […]

    2,192字 / 約4分

  • 一般人

    すれ違い / 日常 / 現代 / 社会人

    結婚しよう、と彼が言った。 居酒屋だった。金曜の、騒がしいほうの時間帯で、隣のテーブルでは大学生くらいの男の子たちがビールタワーを囲んでいた。彼の声はその喧噪にまぎれて半分くらい聞こえなかったけれど、口の動きと、それから […]

    1,973字 / 約3分

  • 執筆中

    匣

    アイドル / すれ違い / 現代 / 群像劇

    売れない地下アイドルのななみんが同期のゆうに持ちかけたのは、ビジネスとしてのカップル営業。計算だったはずの習慣が、いつからか抜けなくなっている。

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  • 可聴域についての覚書

    お仕事 / すれ違い / 友情 / 推し活

    最近気になるグループがあるんだけど、と言ったのは私のほうからだった。 佐和がアイスコーヒーのストローから口を離して、目だけでこっちを見る。 「あの五人組?」 「なんでわかんの」 「最近売れてきた五人組なんてひとつしかない […]

    3,966字 / 約7分

  • サイト限定

    完結

    凪と晃

    すれ違い / 日常 / 現代

    アルコール分1パーセント未満の密造酒に名前をつけるなら、/phにしようかな、と凪は言う。書かれない言葉のほうがきれいだ、と。同じ家、同じ月、同じ角度に首を傾ける、いくつかの夜の話。

    全7話 6,609字 / 約11分

  • 執筆中

    もう七日

    すれ違い / 幼馴染 / 現代

    ピンク髪の幼馴染とは、大学で再会した。年賀状だけになって、十五年。41歳の年の瀬、繁華街で偶然すれ違うまで。平凡な二人の、平凡な話。

    全5章+エピローグ 75字 / 約1分

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