keyword
現代
-
過淡
お仕事 / 現代
テレピンの瓶から、いつもより多めに油を皿に注ぐ。指先がそれを覚えてしまっていて、注ぎ口を傾けたまま、数秒。瓶のふちで透明な膜が震えて、それから皿の底に落ちる。匂いは昔より弱い。鼻が慣れたのではなく、油そのものが薄まってい […]
2,302字 / 約4分
-
ルブタン履いて外股の女
日常 / 現代
赤い底が、改札の手前で一瞬光った。 わたしの二歩前を歩いている女のヒールが、タイルの継ぎ目に引っかかりかけて、それでも止まらなかった。膝はうっすら外を向いている。歩幅は思ったよりせまい。腰から下を引きずるみたいに、けれど […]
1,339字 / 約2分
-
発泡ウレタンの日
日常 / 現代
やることが多すぎる。 脳の奥はジンと痺れて、発泡ウレタンが膨れ上がるように訳のわからないものが頭を起点として体の中にもこもこもこもこと盛り上がってくる。体の形をした薄皮のなかがその訳のわからないものでいっぱいになり、限界 […]
1,187字 / 約2分
-
執筆中
足りないものがすぐ分かる
久住朔は料理ができないバディ / 探偵 / 日常 / 現代
古い商店街の三階建て。足りないものがすぐ分かる朔は料理ができない。警察が動けない依頼を捌き、ひなの料理を食べ、二人は毎晩同じ食卓につく。
129字 / 約1分
― ― ―